フィットする

保育園の別棟増築計画です。

計画の要点は大きく二つ。

◻︎ 広さの限られた敷地の中に園舎を増築する。
◻︎ 構造的の変更が難しい既存の園舎(いわゆる「既存不適格」)に奥行きの深い庇をつくる。

「既存不適格」建築の法規には解釈の難しいものがあり、既存園舎に寄り添う形では増築が許されませんでした。
いくつかの確認検査機関(建築物の適法性を審査する組織)を回り、計画が成立できる解釈と方法を探して実現したものです。

◾︎ 増築部分は、既存園舎とつかず離れずの位置に配置して、構造的に独立しながらも一体的な利用を可能に。
◾︎ 同時に、敷地の境界線に沿った緩やかなカーブで内部の広さを確保し、中庭への圧迫も最小限に。
◾︎「深い庇」は、傘のように一本足の構造として、既存園舎の構造に影響しない形に。

小さい規模ながら、法規への対応力、設計力、技術力が求められる計画でした。

建物を実現するには、柔軟性をもって、さまざまな条件にフィットゆくことが必要、というお話です。

Photo: Kenji Tokunaga(空撮とも)

<太陽保育園(増築)>
場所:鹿児島県薩摩郡さつま町
竣工:2016年
施工:(株)道添建設
種類:保育園
構造:鉄骨造
規模:地上1階
構造設計:株式会社中村建築事務所